「見本ラック」のご紹介
皆様こんにちは、技術部の拂川です。
今回は弊社データセンターの受付横に展示している「見本ラック」についてご紹介させていただきます。

ラックはシステムの一部です。
ラックの機器設置は「運用のしやすさ」を重視した「見た目の奇麗さ」を維持できる設計が必要です。
「見本ラック」の設計ポイントをご紹介いたします!
①エアフローについて

■吸排気面を揃えた設置
吸排気面が逆で設置された機器によりコールドアイル側に熱を放出してしまい、
上下の機器だけでなく周辺ラックへの温度影響をあたえてしまいます。
■吸排気の障害
・機器の吸気をシールやケーブルが吸気を妨げていないか注意しましょう(機器が排熱できなくなります)
・機器の排気をケーブルが妨げていない注意しましょう(熱がラック内に籠ってしまいます)
■キャッピング
ホットアイル/コールドアイル環境に置いて、熱戻りの対策は不可欠です。
下記の道具を使用してキャッピングします。
・ブランクパネル:機器と機器のとの間、未設置個所を塞ぎます
・ブランクシェード:ラック内にモニター、キーボード等を置いて出し入れする場合は開け閉めできます
・ヒートシャッター:両脇側からの熱戻りをブロックします
■機器の設置位置
ラック下段と上段ではコールドアイル側で1,2℃ほど差があり、下段の方が温度は低いです。
熱量の多い機器は下段から中段にかけての設置位置が理想的です。
上段は熱量の低い機器の設置スペースとして確保するとよいでしょう!
②運用のしやすさ
■機器の設置位置
機器の物理的メンテナンスは必ず発生します。
作業者の怪我、機器の落下などのリスクを考慮し、重量のある機器は下段から中段にかけてまでにしましょう。
■配線
ラック内で前後上下の不規則な配線をしてしまい、
手を付けられない状況のラックを目にしたことがあるかと思います。
精査に余計な時間を要したり、誤った抜線、意図しない断線となる原因となります。
リア側で完結したシンプルな配線経路が理想的です。
※全てのケーブルがメンテナンス対象であることをご留意ください。
「見た目の奇麗さ」だけを重視ししてしまうとメンテナンスが困難となります。
(例:結束バンドでガチガチに固めたり、奥に押し隠したり)
ケーブルの余長は+50cm程度にしておきましょう。
■電源ケーブル
機器付属の電源ケーブルは2,3Mのものが多いですが、その長さが必要となるラックは稀です。
余長を束ねてラック内に収めること、排気を妨げたり、メンテナンス時リスクとなります。
最適長のものを利用しましょう。(50cm,75cm,100cm)
③最後に
弊社データセンターにご来館された際はご観覧いただけますと幸いです。
ご不明な点等ございましたらお気軽にご連絡ください。
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