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2025.09.30 技術部情報 NEW

【MiraiNet】AlmaLinux 9 からAlmaLinux 10 への主な変更点まとめ

AlmaLinux 10 リリースから3か月

2025年5月に AlmaLinux 10 “Purple Lion” が正式リリースされました。
本記事では AlmaLinux 9 と比較しながら、レンタルサーバ利用に関係する主な変更点をご紹介します。


サポート期間の違い!当然ですが重要ポイント!

バージョン アクティブサポート セキュリティサポート
AlmaLinux 9 2027年5月まで 2032年5月まで
AlmaLinux 10 2030年5月まで 2035年5月まで

技術的な主な変更点

基盤部分

カーネル: AlmaLinux 9 → 5.14 系、 AlmaLinux 10 → 6.12 系
CPUアーキテクチャ: AlmaLinux 10 は x86-64-v3 が標準。古いCPU向けに v2 ビルドも提供 (次期ではもうv3のみになるかも)

開発・アプリケーション環境

分野 AlmaLinux 9 AlmaLinux 10 (大幅アップデート!)
コンパイラ GCC 11, glibc 2.34 GCC 14.2, glibc 2.39
データベース MariaDB 10.5 / PostgreSQL 13 / MySQL 8.0 MariaDB 10.11 / PostgreSQL 16 / MySQL 8.4
Webサーバ Apache 2.4.51 / nginx 1.20 Apache 2.4.62 / nginx 1.26
言語環境 Python 3.9 / PHP 8.0 / Ruby 3.0 Python 3.12 / PHP 8.3 / Ruby 3.3

セキュリティ関連

・ Post-Quantum Crypto(耐量子暗号)への対応強化
・sudo の「System Role」導入で権限管理を統一化

パッケージ・リポジトリ

CRB (CodeReady Builder) リポジトリ が AlmaLinux 10.1 以降デフォルト有効化予定
→ EPEL 利用が容易になり、追加パッケージ導入がスムーズに

メリット

・ 最新OSなのでサポート期間が長く安心
・ 標準レポジトリにてPHP 8.3 / Python 3.12 を提供
・ カーネル 6.12 により NVMe や最新 CPU への対応

注意点

・古い CPUのサーバ 環境では AlmaLinux 10 (x86-64-v3) が動作しない場合があるため、v2 ビルドを利用する必要があります
・一部の古いソフトウェアは非対応となるため、移行前に検証が必須です

ミライレンタルサーバでは AlmaLinux 10 の導入検証を進めており、順次提供を開始予定です。
最新の安定した環境で、安心してご利用いただけるよう取り組んでまいります。